ニュル7分切りを記録──ポルシェ、レーステクノロジー満載の新型「911 GT3」発表|Porsche
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2021年2月17日

ニュル7分切りを記録──ポルシェ、レーステクノロジー満載の新型「911 GT3」発表|Porsche

Porsche 911 GT3 |ポルシェ911 GT3

ポルシェ、レーステクノロジー満載の新型「911 GT3」発表

ポルシェAGは2月16日、同社のモータースポーツ部門と密接に協力して開発した第7世代911のハイパフォーマンスモデル「911 GT3」を発表した。

Text by HARA Akira

510psの4リッター水平対向6気筒を搭載

新型GT3が搭載するエンジンは、911 GT3 Rのドライブトレインをベースにした375kW(510ps)の4リッター水平対向6気筒。耐久レースですでにその実力が証明されており、印象的なサウンドを誇るこの高回転エンジンは、新型911 GT3カップにもほぼ変更を加えずに使用されているという。
最高速度は320km/h(PDK仕様車:318km/h)で、先代の911 GT3 RSよりもさらにハイパフォーマンスとなり、静止状態から100km/hまで3.4秒で加速する。特に純粋なドライビングエクスペリエンスのために、6段マニュアルトランスミッションも用意される。
技術的には、フロントアクスルのダブルウィッシュボーンレイアウトや、成功を収めたGTレーシングカー、911 RSR由来のスワンネック型リアウイングと印象的なディフューザーを備えた高性能エアロダイナミクスなど、これまで以上に純粋なレーステクノロジーを市販モデルに移行するという形で採用している。
さらに、ワイドなボディ、大径ホイール、そして新たに採用された技術装備にもかかわらず、911 GT3の重量は先代と同じで、マニュアルトランスミッション搭載車では1,418kg(PDK仕様車:1,435kg)。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のフロントリッド、軽量ガラスウインドウ、最適化されたブレーキディスク、軽合金製鍛造ホイール、リアシートコンパートメントカバーが軽量化に寄与している。
10kg軽量化したスポーツエグゾーストシステムは無段階電動調節式エグゾーストフラップを備えており、非常にエモーショナルなサウンド体験をEuro 6d ISC FCM(EU6 AP)排出ガス基準に適合させている。911 GT3の燃料消費量(複合)は13.3ℓ/100km(PDK:12.4ℓ/100km)を公称する。

自然吸気エンジンの市販モデルとしては初のニュルブルクリンク7分切り

ポルシェの全てのスポーツカーのベンチマークを設定してきたニュルブルクリンク北コースでの新型911GT3 のトピックとして、自然吸気エンジンを搭載した市販モデルとしては初のラップタイム7分切りが挙げられる。開発ドライバーのラース・ケルンは、20.8kmのフルラップをわずか6分59秒927で走破し、かつてベンチマークとして使用されていた20.6kmのコースでは6分55秒2を記録。
ポルシェ ブランドアンバサダーのヨルグ・ベルグマイスターは、オプションのミシュランパイロットスポーツCup 2 Rタイヤを装着したニューモデルのステアリングを握り、数周にわたってその性能を存分に発揮した。経験豊富なプロドライバーであるベルグマイスターは、「これまでグリーンヘル(北コースの通称)を走ってきた中でも、群を抜いた最高のプロダクションカーだ」とコメントしている。
カスタマイズ面では、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーの利用が可能で、織目模様が美しいカーボンファイバー製軽量ルーフなどのGT3専用オプションを用意。エクステリアのハイライトでは、カーボン製エクステリアミラートップ、ティンテッドLEDマトリックス ヘッドライト、エクスクルーシブデザインリアライト(レッド コンポーネントなし)が挙げられ、ガーズレッドかシャークブルーで塗装したホイールリムが、ブラックの軽合金製ホイールを引き立てている。
インテリアでは、エクステリアカラーまたはその他の希望するカラーのレブカウンターとスポーツクロノ ストップウォッチの文字盤、シートベルト、トリムストリップなどの装備ディテールが、エレガントなアクセントを加えている。
日本仕様の価格発表および予約受注開始は、4月頃を予定している。
問い合わせ先

ポルシェ コンタクト
Tel.0120-846-911
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