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IMPRESSION
2014年12月17日
BMW 最新モデルの価値をさぐる
BMW|ビー・エム・ダブリュー
BMW 最新モデルの価値をさぐる
かつてはスポーティなセダンに特化していたBMW。現在は年産150万台の、むしろ“大”をつけてもいいようなメーカーへと成長した。その成長戦略を支えるのが、セダンにくわえ、クーペ、カブリオレ、スポーツカー、SUVと、拡充したラインナップだ。
BMWで興味ぶかいのは、つねに“顔が見える”ところだ。車種が豊富になっても、BMWはつねにBMW。誰が見ても、BMWとわかるアイディンティティは失われていないし、乗れば、スポーティな持ち味はどのモデルからも強く感じることができる。
そこにあって、新型3シリーズがより大きな注目をあびるのは、セダンにこそ、BMWの核があることの証明といえる。コンパティビリティなる言葉があるが、すぐれた乗用車とは、快適性とスポーツ性の併存にあるとBMWが考えているとしたら、セダンこそBMWのコアバリューだ。
そこでOPENERSでは、3シリーズのフルモデルチェンジという重要な出来事を機に、BMWの小特集を組むにあたって、1シリーズ、5シリーズという3シリーズとともに、重要な柱を構成するモデルを取り上げ、その真価を確認した。同時に、さきごろ4ドアバージョンが追加されるなど、BMWが得意とするラグジュリースポーツの看板車種といえる6シリーズも、ここにくわえた。そこから現在のBMWの価値をさぐるのが、この特集の目的である。
Text by OGAWA Fumio
Photo by ARAKAWA Masayuki
試乗速報 3シリーズ──輸入車市場における台風の目
大幅に改善された環境性能、快適性の向上などを目的に拡大されたボディサイズ、さらにシャープになった顔立ち。新型3シリーズは、トピックが数多く用意されている。来年の輸入車市場における台風の目になるであろう同車の海外試乗速報をお送りする。
1シリーズ──走らせて楽しい2代目
エントリーモデルといっても、「BMWらしさ」を備えた1シリーズ。2011年9月にフルモデルチェンジを受け第2世代となった。エンジンは1.6リッターに一本化。8段ATが搭載されて、パワーと燃費の両立をめざす、現代的な内容になったのが特筆すべき点だ。
5シリーズ──追求されたコアバリュー
BMWがラインナップするセダンのなかで、日本国内におけるトップの販売台数を記録しているBMW 5シリーズ。全長5メートルになんなんとする余裕あるサイズのボディに、保守的だが万人受けするスタイリング。アンダーステートメント(控えめ)ぶりが、多くのひとに受け入れられる要因だろうか。
6シリーズ──伝統に現代の要求を加味した新型
BMWの根幹ともいえる、ラグジュアリアスなクーペ。1968年に発表され、ドイツをはじめ、米国やさらに日本でも人気を博した美しい2ドアの3.0CS(のちに燃料噴射装置を備えて3.0CSiに)の系譜は、のちに6シリーズと名称変更され、現在にいたるまで連綿とつづいている。



