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2020年2月28日
注目のクリエーターがキャデラックの新型SUV、XT6とともに過ごす一日──nonnativeデザイナー藤井隆行編|Cadillac
Presented by CADILLACCadillac XT6|キャデラック XT6
nonnativeデザイナー藤井隆行がキャデラックXT6と過ごす1日
「ラグジュアリーカーとしての積み重ねを感じる」
6人乗り3列シートを特徴とするキャデラックの新型クロスオーバーSUV「XT6」。注目のクルマ好きクリエイターが最新のデザインをまとって登場した同モデルと過ごす1日をフィーチャーする特別企画。第1回は、ファッションブランド「nonnative」のデザイナー、藤井隆行さんが登場する。
Text by TAKI Masahi|Photographs by SATO Yuki
撮影協力=SOLSO FARM 鎌倉市農協連即売所
3株のユーフォルビアを難なく収めるXT6のリアゲートラゲッジルーム
ファッションブランド「nonnative(ノンネイティブ)」のデザイナー、藤井隆行さんはクルマ好きとしても知られている。現在の愛車はDセグメントのプレミアムSUVだから、この2月にリリースされたばかりのキャデラック「XT6」には興味があった。
「でも自分にとってキャデラックは、ネットフリックスとか映画で出てくるクルマというイメージ。正直ドライブしてみるまでは接点がない気がしていました」
藤井さんがステアリングを握り、まずキャデラック XT6の鼻先を向けたのは「SOLSO FARM」。植物・ランドスケープデザイン・施工のプロフェッショナル〝SOLSO〟が週末限定でオープンしているショップだ。
そこは川崎市宮前区とは思えない。ファーマーズ ドーター ホテルやフレッドシーガルのあるウエストハリウッドにありそうな、グリーンショップであり、ライフスタイルショップなのだ。XT6がなんだかすごくよく似合う。
藤井さんを待ってくれていたのはSOLSOのデザイン部門を統括する増田晃さん。藤井さんが3年前に葉山に住まいを移した際、その庭の土作りから面倒を見てもらった。
当然、藤井邸の何処に何が植えられているかもご存じで、新しいグリーンを選ぶ際には最善の助言が得られるから、藤井さんは増田さんのアドバイスを大切にしている。
室内の植物、サボテン・多肉植物、ガーデニングツールと見てまわり、入荷したばかりの鉢植えを手にしばし話し込む。そして屋外の植物ゾーンで二人は足を止めた。
「今頃、あの角に植えるとしたらユーフォルビアがいいかも」
「葉が色違いの二株を並べるのもいいですよ」
「でもちょっと丈がありますよ、クルマに積んで帰れますか?」
「たぶん、問題なく積めるんじゃないかな」
結局、3株のユーフォルビアを庭に植えることに。XT6のリアゲートを開ければ、それはラゲッジルームに難なく収まった。
「2列目シートを倒すまでもなかったな」
「キャデラックに載せると、なんだかユーフォルビアも映えますね。ゴージャスな感じ(笑)」
スムーズでマナーが良くて、とても静か
次に藤井さんがXT6で向かったのは鎌倉。またしても目的は植物。ただし今度はプランツ(観賞用)ではなく、ベジタブル(食用)だ。
「自分にとってキャデラックはアク強めの大物が乗る大人の高級車、というイメージでした」
第三京浜、横浜新道と乗り継ぎ、横浜横須賀道路に入ったところで藤井さんはアクセルペダルをおだやかに踏み込んだ。
「もっとドロドロした、濃い乗り味のアメリカ車を想像していたんですが、実際に運転してみたら全く違う。スムーズでマナーが良くて、とても静か。こうやってアクセルを踏んでもそれは変わらない。……高級車、というのは間違いじゃなかったけれど(笑)」
横横道路を朝比奈ICで降り、向かったのは鎌倉の通称、レンバイ。鎌倉市農協連即売所が正式名称で、鎌倉市と隣接する横浜市栄町長尾台町の農家23軒が4班に分かれ、自ら生産した農作物を自ら販売している直売所だ。
パタゴニア鎌倉ストアの横にあり、鎌倉駅から徒歩5分、若宮大路沿いの好立地ながら、そこには旧き佳き鎌倉の雰囲気が濃厚だ。そんなレンバイに藤井さんがかつて在籍していたBEAMS時代の先輩が出店しているという。
加藤忠幸さんがその人で、現在BEAMSでメンズバイヤー/<SSZ>ディレクターとして活躍する傍ら、ご両親とともに鎌倉で野菜を作り、レンバイに立つ。見事に二足のわらじを履きこなしている。
「加藤さんの野菜、味がしっかりしていておいしいんですよ」と、藤井さん。
冬が旬の根菜と、春を告げる葉ものがずらりと並ぶ様は壮観だ。京野菜があるように、鎌倉野菜も、美味のなんたるかを知る鎌倉の人々に愛され育てられている。
加藤先輩が丹精込めて育てた美味をちょっと多めに購入し、ラゲッジスペースへ。それを難なくユーフォルビアの鉢の間に収め、再びXT6のドライバーズシートへ。自宅のある葉山に向かいつつ海を右手に、国道134号線のドライブを楽しむことに。
キャデラックはSUVも大人っぽい
「このキャデラック XT6をドライブして、ラグジュアリーという概念も日々変わるんだと改めて思いました。自分はどうやらキャデラックに関してはそのイメージのアップデイトを怠っていたみたいです」
それはデザイナーとしての含みのある発言なのだろうか?
「いや、自分自身の指向はほとんど変わっていないと思います。高校の時から何ら変わってない。服は人生を投影するための道具。道具だから機能に関してはこだわります」
クルマもまた機能のかたまりですね。
「そう、だから強く惹かれるのかもしれません。それにしてもキャデラックって、SUVも大人っぽいですね。なにかラグジュアリーカーとしての積み重ねのようなものをふとした瞬間に感じます。6人乗れる4WDのSUVですらそういった味わいがある」
現在、藤井さんのアトリエ兼オフィスは中目黒にある。葉山の自宅からの通勤は自らステアリングを握っており、その往復の時間をとても大切にしている。
「運転している時にしかできない脳の働きがあるようで、アイデアが浮かぶことはしょっちゅうです。これは! というアイデアが浮かんでもメモがとれないので、大抵ハンズフリーでアシスタントに電話して残しておきます。1時間ほどのドライブですが、運転に集中すると、なぜか浮かんでくるんですよ」
藤井さんはラジアントシルバーメタリックという名のボディカラーにも注目。
「ちょっとスモーキーで、日差しの変化で質感が変わる感じがいいですね。単純明快なアメ車っぽくない、複雑系のカラー。やっぱりラグジュアリーカーの概念が日々変わっていることがうかがえます」
XT6で葉山と中目黒を往復したら、素晴らしいアイデアが湧きそうですか?
「ああ、そうですね。でも自分にはまだ早いかもしれません。……本当にキャデラックって、そのイマの魅力が知られてないんだなぁ、と実感しました」
ラゲッジルームに庭に植えるユーフォルビアと鎌倉野菜を満載し葉山に向かうXT6は、運転席に藤井さんが居ることもあり、なんだかとてもスタイリッシュだ。
「イマのキャデラックってこうなのか、と最初は驚きましたけど、いつしかすっかり慣れていました。クルマとして驚くほどクセがない。運転し改めてキャデラックってこうなのか、と思っています。……褒め言葉として」
Spec
Cadillac XT6 Platinum|キャデラック XT6 プラチナム
Cadillac XT6 Night Cruise Edition|キャデラック XT6 ナイト・クルーズ・エディション
ボディサイズ|全長5,060×全幅1,960×全高1,775mm
車両重量|2,110kg
エンジン|3,649cc V型6気筒DOHC
最高出力|213kW(314ps)/6,700rpm
最大トルク|368Nm(37.5kgm)/5,000rpm
トランスミッション|9段AT
駆動方式|4WD
定員|6人
価格|870万円(ナイト・クルーズ・エディションは910万円)
Cadillac XT6 Platinum|キャデラック XT6 プラチナム
Cadillac XT6 Night Cruise Edition|キャデラック XT6 ナイト・クルーズ・エディション
ボディサイズ|全長5,060×全幅1,960×全高1,775mm
車両重量|2,110kg
エンジン|3,649cc V型6気筒DOHC
最高出力|213kW(314ps)/6,700rpm
最大トルク|368Nm(37.5kgm)/5,000rpm
トランスミッション|9段AT
駆動方式|4WD
定員|6人
価格|870万円(ナイト・クルーズ・エディションは910万円)