特集|2015年春夏 ピッティ・ウォモ スナップ Part 1
マルコ・ ザンバルド
ショー ルーム「ザンバルド」オーナー
大人の清涼なジャケットスタイル
メタルボタンのダブルのジャケットに、ウォッシュのかかったデニムというリラックス感のあるコーディネート。インナーのボーダーTシャツとホワイトのスニーカーで清涼感漂うスタイルに。そのコーディネートから感じられるのはトレンドでもあるスポーティで軽快な印象。気負わずファッションを楽しむ大人のジャケットスタイルとして、取り入れてみてはいかがだろう。" title="01_391_DSC1762ok" data-src="/galleries/images/000/215/275/medium/35fdb0d1-2cdc-4993-a93a-14dad3c94399.jpg">ホワイトチーフで品格をプラス
ジャケットは、3パッチ仕様のブレザータイプ。メタルボタンが涼しげな表情を醸し出し、そこにトラディショナルなホワイトのチーフをプラス。遊びは効いているけれども、ルーズに見せないテクニックとして使いたい。 " title="03_391_DSC1768" data-src="/galleries/images/000/215/276/medium/9056e7a7-8616-4545-8ee8-8672ba13125f.jpg">ステファノ・カルバッラ
「アルテア」セールスディレクター
涼を呼ぶトーン・オン・トーン
サックスブルーのシャツに、ロイヤルブルーのジャケットという組み合わせは、メンズの定番カラーのネイビーのトーンが明るくなりつつある、今年らしいコーディネート。足元のソックスもブルーのドットパターンのもので、さり気なくブルーを効かせているのも洒脱。ベーシックなアイテム同士のスタイリングでも、色次第でトレンドを演出できる好例といえる。 " title="04_391_DSC1783ok" data-src="/galleries/images/000/215/277/medium/8b8c4242-06c2-457c-9b80-dd04c697ab6f.jpg">リラックス感はラウンドトゥに宿る
今日的なジャケパンスタイルには、ラウンドトゥの靴が好相性。磨き込まれてグラデーションと艶を湛えた一足はチャーチのもの。こうしたネオクラシコ的なコーディネートには、柔和な雰囲気のある丸みを帯びたトゥがぴったり。 " title="05_391_DSC1785" data-src="/galleries/images/000/215/278/medium/9e836a84-eec9-4fc9-b64e-f0c6a2e73724.jpg">ミエレ・アントワン
「ブルネロ・クチネリ」勤務
ジレを活かした夏のタイドアップ
すべて自社ブランドである、ブルネロ・クチネリでまとめた統一感のあるコーディネートは、ラグジュアリーにしてベーシック。上質な素材使いから醸し出されるのは、大人だからこそ似合うノンシャランな雰囲気。そして、注目すべきはジレの取り入れ方。ジャケットなしのタイドアップスタイルでも、ジレがあればルーズに見えないという、ビジネスマンにも使えそうな着こなしだ。 " title="06_391_DSC1803ok" data-src="/galleries/images/000/215/279/medium/b3fccca0-94f5-4921-b759-053948dc8f49.jpg">スエードの質感で差をつける
スリムテーパードのパンツの仕上げは幅広めのダブル。そこにスエードのチャッカーブーツを合わせ、ブルネロ・クチネリらしいスタイルに。アッパーのスエードが今年らしいリラックスした表情を着こなしにくわえている。 " title="07_391_DSC1807" data-src="/galleries/images/000/215/280/medium/36dd7a8e-d38d-48a2-a91f-b00a259a6a21.jpg">ほんのりネイティブ、がクチネリ流
レザーのショルダーバッグも、もちろんブルネロ・クチネリ。ブラウンの色合いやメタルパーツで、ほんのりとネイティブ感を演出するデザインは、同ブランドらしい上品でリラックスしたニュアンスに満ちている。 " title="08_391_DSC1810" data-src="/galleries/images/000/215/281/medium/d467f253-45ad-457e-b42c-48896757e18f.jpg">シモーネ・ラマンドリ
「ブルネロ・クチネリ」勤務
ジャケパン×ジレはヌケ感とともに
こちらのシモーネ氏もブルネロ・クチネリのスタッフ。そのため、同ブランドが得意とする“グレージュ”のトーンでまとめた着こなしが実に上品。ジャケパンプラスジレのコーディネートでも、堅苦しさはなく、リラックスした雰囲気に。その理由となるのが、素足や白シャツ、ニットタイでヌケ感のポイントをつくる技。明日からでも実践可能なお手軽テクニックとして覚えておきたい。 " title="09_391_DSC1811ok" data-src="/galleries/images/000/215/282/medium/86ce2e69-632c-4a72-9677-c734565b925e.jpg">くるぶし見せで、軽快な印象に
パンツは絶妙な9.5分丈で仕上げた見事なバランス感。あえてくるぶしを見せることで、ヌケ感をアピール。シューズはラウンドトゥのダブルモンクストラップで、力の抜けたお洒落感を主張している。 " title="10_391_DSC1813" data-src="/galleries/images/000/215/283/medium/fe942b8c-0473-40e8-901e-e1bfb261adc6.jpg">クラシコとトレンドを見事に融合
ベーシックなグレーのジャケットも、ジレとニットタイによって、こなれた着こなしに。あえて白シャツと白チーフでトラッドな雰囲気をつくり、ラペルドのジレでトレンドを取り入れたバランスの良い着こなしといえる。 " title="11_391_DSC1815" data-src="/galleries/images/000/215/284/medium/faac1266-5bd4-44c3-ba07-9bf0e121e98b.jpg">ラグジュアリーさを醸すレザー
バックパックもレザーでリッチに、というのがブルネロ・クチネリ流。デザインでスポーティさを、そして素材でラグジュアリーなテイストを醸すため、ジャケパンスタイルも、より軽快な雰囲気に見せてくれる。 " title="12_391_DSC1817" data-src="/galleries/images/000/215/285/medium/2c4dc90f-800f-4528-89bd-27d08421889c.jpg">アンジェロ・イングレーゼ
「G イングレーゼ」オーナー
今年らしさを象徴するテクニック
ほぼブルーに近い、明るめのネイビーのスーツは、ホワイトのボタンがさわやかな自社製のス・ミズーラ。シャツはブルー系のマルチストライプのもので、タイのワインポイントもブルー。すべてのアイテムが今日的なのも、セレクトショップのオーナーならでは。隙のない着こなしのようでいて、ロールアップした袖口やベージュのスエードのスリッポンなどで、リラックス感を演出。 " title="13_391_DSC1820ok" data-src="/galleries/images/000/215/286/medium/ad379370-f357-47d6-b23e-68b6eb3b9e8d.jpg">スエードのくつろぎ感がアクセント
5センチはあると思われる、ダブル仕上げの裾の処理もトレンドど真ん中のディテール。そしてイタリアらしく、素足にスリッポン。靴も表革のものではなく、ベージュでスエードというのが、今季的なヌケ感を生む秘訣だ。 " title="14_391_DSC1822" data-src="/galleries/images/000/215/287/medium/e6dee761-aaf5-4bd3-85ae-5daeb449db9f.jpg">ス・ミズーラならではの軽快な印象
クラシカルな幅広ラペルのジャケットは、ダブルステッチとパッチドのポケットで軽快感を演出。肩回りを構築的に見せながらも、窮屈な着心地を感じさせない仕立ては、イタリア的ブリティッシュなデザインの特徴だ。 " title="15_391_DSC1826" data-src="/galleries/images/000/215/290/medium/2b1192de-a0fc-4842-82fd-41e347aeb660.jpg">ピエトロ・ナルチージ
「タリアトーレ」アートディレクター
イタリア的着こなしのエッセンス
幅広のラペルにシェイプの効いたジャケット、そして、テーパードの効いたノープリーツのドレス感のあるデニム。イタリア的なデザインの特徴を凝縮したかのような着こなしは、さすが、人気ブランドのディレクターといった趣。シワをも色気に見せる、リネンのシャツで艶感を加えつつ、さらにボリューミーなチーフのあしらいを乗せてくるあたりのサジ加減も絶妙といえる。 " title="16_391_DSC1830ok" data-src="/galleries/images/000/215/291/medium/243bccb4-44c6-4a26-b07a-75aed298f027.jpg">トレンドを盛り込んだ個性的な靴
ヴィンテージ加工を施した靴は、ウイングチップとキルティタン、モンクストラップを組み合わせた、いいとこ取りなデザイン。コーディネートが華やかなことを考えると、足元もこれくらいのインパクトをもたせたいところ。 " title="17_391_DSC1833" data-src="/galleries/images/000/215/292/medium/6d357f41-e038-449c-b5e5-9dc05a43bac7.jpg">ピノ・レラリオ
「タリアトーレ」オーナー
“ザ・イタリア”を体現する着こなし
日本でも大人気のブランド「タリアトーレ」のオーナーが、こちらのピノ・レラリオ氏。当然のことながら、コーディネートはすべて自社ブランドによるもの。強印象な幅広ストライプの2ピースに、シックなブラックのパンツを合わせ、イタリア的モードな着こなしに。白シャツのボタンを外したアピールの強さは、イタリア男だからこそ成せるテクニックといえよう。 " title="18_391_DSC1834ok" data-src="/galleries/images/000/215/293/medium/18629bb1-5b20-4625-97af-86013545da5e.jpg">小さいながらも見逃せないこだわり
絶妙なグラデーションを描く色合いが魅力的な靴。ダブルモンクストラップではあるものの、ストラップを通すだけでループには留めないというヒネリの効いたテクニックにも注目を。この不良な感じも魅力を構成する要素のひとつだ。 " title="19_391_DSC1837" data-src="/galleries/images/000/215/294/medium/9b2d049f-e42b-4d7a-bb13-0d3866dd85e9.jpg">インパクトのある胸元がキャッチー
ジャケットは自社のアイコン的ディテールともいえる、幅広ラペルの仕立て。それと合わせて、ジレも幅広ショールカラーで、しかもダブルブレスト仕様。遊びが効いた服に対し、胸元のチェーンがクラシカルな彩りを添えている。 " title="20_391_DSC1839" data-src="/galleries/images/000/215/295/medium/176a3cc9-11d0-4ef6-aebe-5ddc40959e4e.jpg">ほんのりモードな黒パンツ
光沢のある質感が特徴的なパンツは、美脚シルエットを演出するテーパード。色はシックな黒をチョイスすることで、全体的にモードなテイストに仕上げている。丈はやや短めで、裾は幅広ダブルという昨今の定番デザインだ。 " title="21_391_DSC1842" data-src="/galleries/images/000/215/296/medium/41cf651b-717e-47bd-9df8-c49913de3702.jpg">イヴァノ・メンシオ
「サントーニ」勤務
柄×柄×柄!
ファッショニスタ的な目線でいうところの、トレンドを盛り込んだ着こなしがこちら。ジオメトリックパターンのジャケットに、ボタニカル柄のサックスブルーのシャツ。そして、タイも小紋の総柄というパターン・オン・パターンのこなしは、イタリアではちょっと派手、といったところ。しかもショーツまでストライプという柄のオンパレードなコーディネートだ。 " title="22_391_DSC1850ok" data-src="/galleries/images/000/215/297/medium/bbc7749c-62ca-4ae2-9efa-ffd104a17032.jpg">おいしいところを一足に凝縮
自社の靴は、パーフォレーションをあしらったスリッポン。しかしながら、ストラップとキルティタンによって、トレンド感のあるデザインに。柄尽くしのコーディネートには、これくらいアクのあるデザインがふさわしい。 " title="23_391_DSC1853" data-src="/galleries/images/000/215/298/medium/ecb59be9-8694-44a5-ad7e-b465338c1944.jpg">自分目線のトレンドを行く
自分らしさをなにより大切にする、イタリア的なこなしの秘訣は、異なる柄を組み合わせた個性にあり。それだけでも強印象なうえに、さらに大剣、小剣ずらしのテクニックまで取り入れて、誰にも真似できない着こなしに。 " title="24_391_DSC1855" data-src="/galleries/images/000/215/299/medium/73058b14-f5cf-4a0b-a414-56f71468c580.jpg">ルーズと紙一重、な腰回りも個性的
ベルトはループに通さず、だらりと垂らした個性的なテクニック。さらに極太のウォレットチェーンが武骨な印象。差別化を図る技としてあらゆるものを取り入れることで、唯一無二の着こなしがつくられるという好例だ。 " title="25_391_DSC1856" data-src="/galleries/images/000/215/300/medium/d6b0cd7f-e60b-4c65-a606-f8c464497007.jpg">ダヴィッド・マージ
ショールーム「ダヴィッド・マージ」オーナー
シックでモードなタイドアップ
ネイビーのトーン・オン・トーンでまとめたトップスに、タイトなテーパードデニム。上品かつシックなコーディネートの足元を、エンジニアブーツにインするという大胆なスタイリング。上品とワイルド、相反するものを融合したまさにハイブリッドな着こなしは、見た目にも新鮮。タイドアップスタイルの新たな試みとして注目したい、個性に満ちたルックだ。 " title="26_391_DSC1866ok" data-src="/galleries/images/000/215/301/medium/1bcbaece-8f8e-46e2-9eed-977669f5a7f6.jpg">タフな雰囲気を漂わせるブーツイン
ロールアップしたデニムの裾をブーツにイン。それによって、トップスはドレッシー、ボトムスはカジュアルという新たな着こなしに。ブーツはエンジニア調のデザインで、ブラックレザーでタフなデザインとなっているにも注目を。 " title="27_391_DSC1867" data-src="/galleries/images/000/215/302/medium/0c3eccda-81f1-43c4-8244-ddfb77e0b1e7.jpg">ジャケットの小物使いで華やぎを
バラをモチーフにした深紅のラペルピン、そしてネイビーの総柄に赤で縁取りを加えたチーフが着こなしを華やかな雰囲気に。ス・ミズーラで仕立てたシャツとタイの色合わせも美しく、シャツにタイをインしているのもイタリア的。 " title="28_391_DSC1870" data-src="/galleries/images/000/215/303/medium/c3b51259-56c2-48e2-94e2-eb474ae90364.jpg">ファビオ・ボレッリ
「ルイジ・ボレッリ」オーナー
実践したい、エレガンテの手本
ニュアンスのある発色が美しいジャケットは、もちろん自社ブランドのもの。ブルー系のカラーを合わせたシャツは、白の太めのストライプで清涼感を演出。ジャケットのラペルの幅に合わせた、細めのタイやシャツの衿の大きさなど、すべてがお手本のような上品クラシコな着こなし。パンツの裾の仕上げをダブルにしていないあたりも、ファッションに対するこ氏のだわりがうかがえる。 " title="29_391_DSC1876" data-src="/galleries/images/000/215/304/medium/588fff51-69b1-453f-8293-741e8a19a627.jpg">足元に落ち着きを生むブラウン
トレンドでいえば、ベージュのスエードを合わせがちなところを、ダークブラウンのスエードのローファーにすることで、よりエレガンテな雰囲気に。このような細部のこだわりによって、浮ついたところを感じさせない大人の着こなしが完成する。 " title="30_391_DSC1879" data-src="/galleries/images/000/215/305/medium/13a1c8d7-1195-41ff-9656-90065462710d.jpg">“わかりづらいお洒落”が通の証
メランジ調の生地の風合いでクールなテイストを漂わせ、同系色のチーフをTVフォールドで挿すあたりは、かなり通好みのお洒落。ルイジ・ボレッリのオーナーらしい、控えめで上品なテクニックは日本でも実践したいテクニックが満載だ。 " title="31_391_DSC1881" data-src="/galleries/images/000/215/306/medium/640a8e92-5229-4e6f-87f2-1d7c7449782a.jpg">フェデリコ・バッテッリ
サイジングひとつでトレンドを表現
一見、目新しさのないコーディネートのように見えるものの、こなれた雰囲気が漂うのは、ジャケットやデニムといったキーアイテムのサイジングの妙によるもの。ジャケットは肩がタイトにはまっており、着丈もやや短め、そしてデニムは太すぎず、細すぎずなテーパードで、ロールアップした裾がリラックス感を強調。あえてローテクのスニーカーも、ヌケ感を漂わせるためのセレクトだ。 " title="32_391_DSC2243" data-src="/galleries/images/000/215/307/medium/2cb9d290-5f13-46f8-bdef-0d64417e7e80.jpg">飾らない感じ、が上級者ならでは
気負ったお洒落よりも、リラックス感という今日のトレンドを巧みに取り入れた着こなし。ジャケットはシンプルなネイビーで、袖を短めに捲って軽快に見せるという小技によって、飾らないお洒落を実践している。 " title="33_391_DSC2247" data-src="/galleries/images/000/215/308/medium/48ed6619-bdbc-4b02-b554-367293e7f103.jpg">“いつも通り”な雰囲気のスニーカー
足元は白いキャンバスのコンバース。これも、さり気ないお洒落のための、あえての選択。しかもやや履き込んだかのようなダメージになっているのも計算済み。確信犯的な小技の数々によって成立する着こなしだ。 " title="34_391_DSC2248" data-src="/galleries/images/000/215/309/medium/4f5e3f05-d5bb-4b8a-90dc-7e260dfbf37b.jpg">コードブレスレットも、気負わない
白いコットンのコードに結び目をあしらっただけの、シンプルなデザインのブレスレット。これを袖を短めに着こなしたジャケットからちらり、と覗かせるのも、緻密に計算された、さり気ないテクニックのひとつ。 " title="35_391_DSC2249" data-src="/galleries/images/000/215/310/medium/1396b30a-c27e-49c0-b39d-b2b747221894.jpg">ドメニコ・ジャンフラーテ
ショールーム「ジャンフラーテ」オーナー
白を攻略する方法
淡いピンクのジャケットに白のシャツとボトムス。まぶしく感じるほど明るいカラーコーディネイトに輪郭をあたえているのは、黒ブチの眼鏡とブラウンのローファーといった小物類だ。そして、注目していただきたいのが、パンツ丈と胸元の開き具合。そこから見える、ほど良く焼けた肌が、着こなしにナチュラルなコントラストをもたらしている。全体をこなれた印象にする計算してくわえられた「シワ」も見逃せないポイント。 " title="36_391_DSC2653" data-src="/galleries/images/000/215/311/medium/025da9a7-4814-4232-b710-80dd397b4fd6.jpg">軽快にして存在感のある編み込み
夏の足元、とくに素足履きの定番とも言えるのがローファー。春夏は、季節感をくわえる選択肢として、編み込みのレザーを使用したものをお薦めしたい。秋冬に用いられるようなダークトーンも素材感によっては、明るめのスタイリングを引き立たせる春夏のアイテムとして登場する。 " title="37_391_DSC2656" data-src="/galleries/images/000/215/312/medium/1de63d76-f3c3-4295-b1f1-84c8538d9d79.jpg">超幅広のピークドラペル
彼の佇まいを個性的に見せているのは、このジャケットのラペルだろう。かなり幅広にとられた、なだらかなカーブを描くピークドラペルからは大きな主張を感じられる。このデザインが成立しているのは、カジュアルな質感のオックスフォード地や、アウトポケットといったディテールなどの足し算で、均衡が保たれているからである。 " title="38_391_DSC2658" data-src="/galleries/images/000/215/313/medium/224c5d39-2812-4b7e-8ac1-3c72d73947af.jpg">重厚なアイウェアをナチュラルに
その存在感から、コーディネイトのなかで浮きがちなセルフレームの黒縁眼鏡を、ごく自然にこなす。顔だちだけでなく、ヘアスタイルや身にまとう色との兼ね合いなど、さまざまな要素をふまえ、効果的に光る。 " title="39_391_DSC2659" data-src="/galleries/images/000/215/314/medium/6d495dee-376b-4dac-91f9-1d7a90b69beb.jpg">アラン・マレン
広告代理店勤務
これが「アズーロ・エ・マローネ」
濃紺のセットアップに、茶系の小物。イタリア人がもっとも得意とする色合わせのひとつに、「アズーロ・エ・マローネ」、すなわち、「青と茶」というものがある。涼しさを感じさせる素材感のストローハットやニットタイというアイテムを選ぶことで、かっちりとしたスーツの着こなしを、夏でも楽しむことができる。全体のトーンをひとつ明るくしている白のシャツはボタンダウン仕様で、リラックスしたイメージをくわえている。 " title="40_391_DSC2660" data-src="/galleries/images/000/215/315/medium/63a731ee-e177-4856-ae66-d2d6641b20fc.jpg">端正な仕立てと遊び心をミックス
うっすらと光沢を帯びた生地感のスーツは、ドリス・ヴァン・ノッテンのもの。シャープなゴージラインの角度、細めのピークドラペルやギャザーの入ったコンケイブドショルダーなど、デザイナーズブランドらしいアレンジが効いている。 " title="41_391_DSC2662" data-src="/galleries/images/000/215/316/medium/aacba91c-9782-4d7d-bb19-8d6887694903.jpg">男の鞄は無骨なやつがいい
ビジネスライクなブリーフケースではなく、無骨なオーバーナイターでピッティに参戦しているところから、常連であることがうかがえる。こちらの鞄はフィルソンのもので、ハンティングバッグのデザインとタフな生地感がラギッドな印象をあたえる。 " title="42_391_DSC2664" data-src="/galleries/images/000/215/317/medium/f51dbce5-eba7-4c96-8783-a5846bfd8cfb.jpg">マルコ・ヴォルペ
「ボリオリ」欧州セールスディレクター
ポップなストライプシャツをこなす
このコーディネイトのポイントは、ジャケットのインナーに着たストライプのシャツ。鮮やかな水色は、一歩まちがえるとスタイリング全体を間の抜けたものにしてしまうほどのインパクトをもっているが、アイロンをかけず、クシャっとした味わいにより馴染ませている。シャツ、パンツともにラフなロールアップ、パッカリングの出たジャケットが、肩の力の抜けたイメージを作りだす。全体的にゆとりのあるシルエットだが、ベルトを細めのものにすることで、「野暮」な印象を回避している。 " title="44_391_DSC2667" data-src="/galleries/images/000/215/318/medium/a2787994-6619-4593-a2fb-8a0eceefac1a.jpg">賢人はオールデンを選ぶ
こちらもブラウンのローファーをチョイス。米国・オールデンの靴は、イタリアでも愛用者が多いようだ。しっかりと張り出したコバ、丸みのあるクラシカルなトゥなど、質実剛健を体現する一足として、職人気質を尊ぶ業界関係者の琴線に触れるのだろう。 " title="45_391_DSC2675" data-src="/galleries/images/000/215/319/medium/a390b253-5699-460c-bcb3-f87150833aef.jpg">エツィオ・マンチーニ
ショールーム オーナー
ブリティッシュでイタリアンな男
貫禄のなかに十分な遊び心を感じさせる圧倒的な着こなしを披露。トレンドのタータンチェック柄、テーパードの効いた9分丈のダブルというデザインのパンツが目を引く。ボルサリーノにシガーという出で立ちも強烈なのだが、そこに現代的なラインのセルフレームアイウェアをもってくるあたりに、計り知れないファッション感度の高さがうかがえる。 " title="46_391_DSC2679" data-src="/galleries/images/000/215/320/medium/96a7e72a-cfc0-45b9-a03a-0c83cfd6beba.jpg">レザーグッズはまずブラウン
レザー製品のなかで、もっとも多く使用されているカラーのひとつ、ブラウン。とくに今季のピッティ・ウォモは、鞄や靴にブラウンを選ぶ参加者が多かった。ユニークなバッグを数多く目撃したが、彼のもつこの鞄は、美しい色合いと使い込んだ風合いを両立させた紛れもない逸品といえるだろう。" title="47_391_DSC2680" data-src="/galleries/images/000/215/321/medium/7aede902-8bde-4849-b305-7dd1df2aafad.jpg">足元もブリティッシュ仕様で
こちらは英国靴の老舗ブランド、チャーチのローファー。ピンキングで処理されたシュータンのデザインが、タータンチェックのパンツにマッチする。ブラウンを選ぶことで、英国クラシックに振れすぎない、イタリアらしさをアピールしている。 " title="48_391_DSC2682" data-src="/galleries/images/000/215/322/medium/589f3d39-436a-44cb-ab43-0dae2b3d97ea.jpg">ダニエレ・ビアジョーリ
ショールーム オーナー
絶妙すぎるトップスの合わせ
クルーネックのカットソーに、ボタニカルな織り模様の入ったジレ、そしてシャンブレーデニムのジャケット。濃厚なミックスコーディネイトのキーカラーは、ホワイトだ。インナーだけでなく、ジャケットの裏地にもホワイトが使われていることを計算に入れ、袖をまくり、手元の小物でボリュームをプラス。いっぽうでボトムス、シューズのコンビネーションはスマートにまとめている。ルードな雰囲気をうまく醸した、上級の着こなしだ。 " title="49_391_DSC2688" data-src="/galleries/images/000/215/323/medium/b6d6e457-6a88-4bde-9798-5064eeb6a0f2.jpg">セクシーで男性的なボタニカル柄
トレンドキーワードのひとつに挙げられるボタニカル柄だが、こちらの使い方はお見事。トップスの層の中間に位置するジレを、上品に柄を見せられる適度な面積をもつアイテムとして用いている。グレイッシュなトーンも非常に男性的だ。 " title="50_391_DSC2690" data-src="/galleries/images/000/215/324/medium/012927cc-cd96-4b72-ad4e-30e33ca7ae3e.jpg">オーソドックスな足元
こちらもオールデンのもの。外羽根プレーントゥという、カジュアル使いの王道レザーシューズだ。美しい光沢とバーガンディの色合いが、上質さと色気を醸し出す。 " title="51_391_DSC2692" data-src="/galleries/images/000/215/325/medium/d39107ca-8e39-41b3-8e21-65ca8ef38186.jpg">手元で補われるバランス
両袖をまくった状態で完成するこのスタイルだが、気が抜けないのは手元の小物。腕時計のチョイスはもちろん、複数のアクセサリーを身に着ける際は組み合わせを熟考したい。彼の右手は、金属の質感を拾うことで、さりげなくラグジュアリーに仕上がっている。" title="52_391_DSC2695" data-src="/galleries/images/000/215/326/medium/4ef5096e-9b12-4595-87ee-8d3f71bb61e4.jpg">