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ART
2015年4月3日
ART|小牟田悠介個展『Color Unfolds』
ART│折り紙の展開図をモチーフにした、鮮やかな色彩のプリズム
小牟田悠介個展『Color Unfolds』
1983年生まれのアーティスト小牟田悠介(こむた・ゆうすけ)による個展『Color Unfolds』が、11月20日(水)から12月25日(水)まで台東区・谷中のSCAI THE BATHHOUSEで開催。折り紙の展開図をモチーフに、鮮やかな色彩のプリズムで魅せる作品が展示される。
Text by YANAKA Tomomi
折り紙のフィギュラティブな外観を解きほぐし、抽象絵画の構図としてそのままキャンバスに落とし込む作風で知られる小牟田悠介。2009年に東京藝術大学大学院の美術研究科を修了した彼は、立体から一枚の紙へと構築のプロセスを巻き戻しながら、色と面が万華鏡のように展開する抽象画のような作風で知られている。
アクリル絵画を主体とする小牟田の作品は、そのハードエッジの色面に特徴付けられる。折り線を境にシンメトリーをつくるパターンがせめぎあい、重量をもたない光の動きを構築していくのだ。
入念な下塗りの上にはスプレーで色彩のレイヤーが重ねられ、エアブラシを吹き付けた破線やサンディングで絵画の表面を削り取って出現する下層の色。そのコントランストにより、観る者を惹きつける多様な表情を生み出してきた。
会場では、そんな色とパターンが織り成す体感的な平面作品を展示。さらに、彼が強い関心を抱いてきたというダイヤモンドの研磨方式「ブリリアン・カット」の計算された角度、リズミカルな形状をステンレス鏡面に反映した連作など、計10点による直線と色の世界が現れる。

